~病畜編その①~「汝、7の7倍まで許せ。それ以上は許すな。」
御存知の通り、僕は年増の初期研修医となった。年増の研修医、だけどお得意のユーモアセンスでなんとか意地悪な看護師さんたちに取り入ろうと思ってた。心がけさえ注意すれば大丈夫。医療者はみな聖人君子さ。
そう、思ってたよ。そう思ってたんだ。そう。そう思ってたよ。
仮に・・・・そうじゃないにしても・・・・・物事はうまい方向にしか転がらない。ひろこの法則じゃないか。
結果?
メタメタにやられたさ。
年増で指先が不器用ということでなにかといじめられる→寝ようとすると心臓がバクバクするようになる→当然不眠→業務に障害がでて、業務中にたったまま気絶するように寝る→上級医からも叱られて、一部の上級医からは厳重注意を受ける→理由が理由だけに弁解できない→「理由を言え」と迫られる→「かくかくしかじかで・・・・」→「嘘つくな!」
こうして僕は追い詰められていった。
暑い暑い地域の夏の中、僕はジャック・ダニエルをストレートでがぶ飲みするようになった。いくら飲んでも酔えない。
たまーに、たまに。
僕は、ある計画について考えていた、と思う。ていうかそもそもあんなきつい洋酒をストレートでがぶ飲みすること自体がゆるやかな計画の遂行だったに違いない。
「7の7倍は49…」
なにかの隠語かよ、とつぶやきつつ僕は車でその日も相談者さんのもとに駆けつけていった。どうせ、どうせそうなるなら、せめて人の役に立って・・・・という想いがあったんだろうと思う。
瀬戸際のところで僕は救われたんだ。今となってはそう思う。
天使がいた。
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