~病畜編その②~「汝、7の7倍まで許せ。それ以上は許すな。」
こうして僕はぎりぎりのところを救われた。逃げ?そんなんどうでもいい。僕の人生、逃げてばかりだ。
my life as a dog.
ただ、あいつらだけは許せない。7の7倍までは許した。それ以上は許すな。
というわけで僕は証拠を集めて院内コンプライアンス委員会に訴えた。そして首謀格の看護師は首になった。
めでたしめでたし。
となるわけもなく、僕はますますいじめられるようになった。看護師全体を敵にまわしたんだもんな。そりゃそうさ。
不眠は続き、僕は立ったまま気絶するようになった。車の運転中も気絶して、車を大破させた。
こうして僕は産業医との面談を受けることとなった。
そしたらどうだ。今度は仮病扱いだ。なんなんだ、この病院は…
僕は真剣に研修中断を考え始めた。
もういいかな。
なんで僕が。そんなに歳を取ってから医学部を受け直すことが悪いのか。
なんなんだ、この田舎病院は。嫌なら採用するなよ。毒づきながらも僕は必死でニコニコと無視してくる相手に挨拶を続けていた。
虚しい。
しかし、ここで自分が相手に対して挨拶をしなくなったらそれが本当の負けだ、となんとなく感じていた。
おはよう御座います。
……
お疲れさまです。
……
田舎特有のいやらしさを煮詰めたような病院だった。
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ずっと昔から次元大介にも、ブログの中の人にも憧れていました。
自分もそうですが、ずっと我慢しちゃって追い詰められちゃうのかな、と思いました。
内情をよく知らないので、安易な気休めをいうのはむしろ失礼でしょうから、それでも少なくとも貴方の家族と私は貴方の側に立っています。おじさんといわれる年齢になっても悲しいことはありますね。。
ありがとうございます。
病畜編はまだまだ続きますので、今後も読んでくださると光栄です。
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