~病畜編その③~「汝、7の7倍まで許せ。それ以上は許すな。」
「さよなら、堀木(仮)」
堀木(仮)は僕のブログによく登場する、僕のメンターである。お互い留年やらなんやらしたせいで学年は違っていたが、それでも毎日のように会ってたし、なんやかんや仲が良かった。
しかし、お互いの成長速度が変わってきてからはそうも行かなくなった。
堀木(仮)には堀木(仮)の生き方が、僕には僕の生き方がある、という悲しい事実がだんだんと明確化されてきたのだ。
堀木(仮)は苦労人であった。一方僕はそうでもなく、ただ生きがいのために働いている面があった。そういうところも鼻についたのであろう。だんだんとラインも耐えがちになり、今どこでどんな仕事をしているのかも聞きにくい雰囲気となってきた。
さよならなのかな?と思ってても怖くて聞けない。いつまでも僕のメンターでいて欲しいという思いがあった。
さて、最近大きな台風が来た。僕の住む地域を直撃するコースだ。
病院内では非常招集もありえる、みたいな空気が流れていた。それぐらいひどい台風が来たのだ。
さよならだけが人生だ、なんてつぶやきながら僕は海抜1.5メートルの宿舎前の荒れ狂う用水路を眺めていた。
もし、この腐った病院で死ぬなら…彼にはちゃんと言っておかなければならない。
尊敬してました。友達でいてくれてありがとう、と。運良く生き延びたら会いたいですね。と。
お互いに、正直であることが友達の条件だった二人だ。返事はすぐ来た。
「了解しました。もう会えることもないでしょう。」
あのあてもなくドライブしていた日々の中では、こういう日が毎日続くんだろうなと思ってた。お互いにびわ医を出たあとも年に何回か酒飲んだりして。
しかし、もうお別れのときが来た。
さよならだけが人生だ。
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