人間性をはかる、小論文と面接について。

写真は食堂の前。J道部の部活が終わった後はここで水分補給をしながら、その日の達成点と反省点をチェックするようにしている。去年一年間独学でやっていたので、自然と一人で舵取りするような癖がついた。
さて本題。国公立の医学部というのは大抵どこの大学でも面接と小論文を課している。人間性を見る、というのがその理由だ。
面接については再受験生には特に厳しく接する大学もあるため事前の情報が必要である。情報については医学部再受験成功マニュアルを全面的に信用したほうがよい。私が経験したことであるが、大手の予備校ではたとえ医学部コースであろうと担任の職員は十分な情報を持っていない。忙しすぎる、というのが理由だ。かといって医学部専門の小規模な予備校でも安心できない。「私は私立医学部への強力なルートを持っているんです・・・」などと甘い言葉で医学部受験生を誘うが大半はホラである。そんなおいしい話はない。自分の知りたいことは自分で調べる。これが医学部受験生として当たり前の態度である。意外かもしれないけれど自力で調べる能力を培っていない受験生はたとえ医学部に合格しても入学後の授業で苦しむだけである。なぜならば医学部の教授というのはおしなべて授業が下手なのである(予備校と比較すると)。つまり医学生たちは授業後に自分で教科書を読み直して自分で調べてする独学をメインとするしかないのだ。この自力学習が苦手で再試験もパスできなかった学生は容赦なく留年させられる。泣き倒しとか土下座など(京都大学にいたときの得意技(笑))は効かない。実はこのような医学生は多い。例えば私が在籍している大学では六年生になるまでに、入学時の20%にあたる生徒が留年をするのであるが、このように留年してしまう学生は多分自力で調べて独学で勉強する能力が足りなかったのだろうと私は思う。
話がそれた。さて上述した面接と小論文であるが、果たしてこれで人間性を見れるのであろうか。見れるわけがない。この二つでちゃんと人間性を見れるのであれば慶応医でレイプ事件に関わった学生が千葉大医学部に合格できたわけがない(合格はその後取り消されたが)。こんなのは茶番でしかないと私は思う。しかしながらそれ以外に人間性を探ることができる方法がないのも事実だ。顔写真や手相を見て点数化するわけにもいかないし、数学や英語の解答用紙に人格がにじみ出てくるとも思いがたい。では再受験生はどのような方法でこの二つに望めばよいのだろうか。以下に私の考える対策を述べようと思う。
1:面接
面接に望むのに必要なものはブックオフとエクセルである。まずブックオフに行って就職用の面接指南本を適当にみつくろって買う。基本的なことが書いてあれば十分である。例えば「椅子の背もたれには寄りかからず、少し前向き加減で座る」「爪はきれいに」「ネガティブなことは極力発言しない」などの基本的なことが書いてあればよい。社会人を経た再受験生には当たり前のことかもしれない。しかしまぁとりあえずそれを読んだら次はエクセルの出番である。エクセルを使い、医学部の面接でよく聞かれることに対する答えを箇条書きにして自分で推敲していくのだ。せいぜい20個くらい書き出せば事は足りる。私が作成した自分用のがあるので参考程度にどうぞ。
さてこのQ&A集であるが、馬鹿正直に作る必要はない。医者になりたいのは友人に医者はウハウハだと聞いたからです(僕です(噓))と答える必要はない。「差し障りのない応答」を目指して推敲を重ねて欲しい。面接官との腹の探り合いと割り切って、望もう。
2:小論文
小論文は学校によって違うがだいたい千字程度である。何か医療関係の問題について述べよ、という形式が多い。例えばそれは少子化であったり、尊厳死であったりする。このようなありふれた題材に対して何かキラリと光る自分独自の小論文を一時間くらいで作り上げればよい。そんなことはない。自分独自のキラリと光る文章を書き上げる能力を培うには膨大な時間がかかるし、小論文の講義を受ければお金もかかる。そのような時間とお金があるのであれば、時間は英数国理社にまわしてお金は上質なコーヒー代にまわすべきだ。そのほうが効果が大きい。センターと二次試験のことを考えると小論文は配点が低い。つまりあまり時間をかけるべきではないのだ。
では少ない時間とお金でそこそこの論文が書けるようになるにはどうすればよいのであろうか。医系小論文の本を買って、模範解答例を写して真似すればよいのである。書き写さないでも何回も読んで文章の流れを一枚のカードにまとめるだけでよいと思う。この「手本とする文章を書き写す」という方法は作家を目指す人の中ではポピュラーな方法である。また、小論文を書く上で必要とされる知識は医療関係者のためのニュースをメールで配信しているサイトがあるのでそれで得ればよい。
以上が私の考える対策だ。このような小手先のテクニックを推奨するには訳がある。というのは医学部を志望する人というのは得てして熱い思いを持っている人であり、いったん小論文などの熱意を伝える科目をやりだすとハマってしまい模試の成績を伸ばせなくなることがよくあるからだ。熱意のぶつけどころを間違えているのではないかと私は思う。医学部合格には点数が必要なのだ。熱意は点数化されない。医学部合格には熱い思いだとか円熟した人格は必要ない。小平が言ったように「白猫であれ黒猫であれ、鼠を捕るのが良い猫である」のだ。もちろん私個人では熱い思いというのは持っていたし、今でも消えてない。が、受験期はあえてそういう思いを心の奥底に閉まって、ただひたすら合格点を取るための勉強に徹した。クールと言えばクールであるが、医者になる人には目的のために自分の心を押し殺すような冷静な一面も必要なのではないだろうか。
このように書いたのは私自身、熱い思いなどを表面に出すことを嫌っているからかもしれない。大抵ジョークで流すようにしている。入学後によく「なぜ医学生になったのですか?」と聞かれるけれど、「自分にリベンジしたかったし、食っていける資格が欲しかったので」と現実的なことを答えるようにしている。誰彼問わず自分の熱意を話すのはなんというかはしたない気がするし、そういう大切なことは大事な人にだけ話すようにしておきたいのだ。ロマンチストかな?
しかし熱い思いを持っている人と語り合うのは大好きだ。受験期で押し殺してきた受験生のあなたの熱意は、医学部合格後に駅前の王将で聞かせてもらいます。その時は一緒にうまい酒を飲みましょう。楽しみにしてます。
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医学部再受験成功マニュアルの'10年版、特に大学別のところをじっくりと読みました。
それから、微妙なところは、知人の元高校教師(同じくあの疾患)にお願いして、大学に、直接電話することなら、いくらでもできる、とのことだったので、お願いしてみようと思います。
特に私の地元は、地元優先、再受験XXXで、書き方も、「上位合格ならOK」という表現でしたので。
やはり、地元に残りたいので、木になる大学です。上位合格、狙いたいですが、現実、きびしい・・・ 在学生の年齢層、男女比・地域別など、ある程度情報公開をしている、というか、せざるをえない時代となったらしいです。
小論に関しては、まだ対策していませんでいたが、意外な発見がいっぱいでした。
ありがとうございます。
ちなみに、今日、これから日帰りで横浜いってきますw OL時代の友達と、、久々にランチ。まだ今週はあまりがんばっていませんが、せっかく誘ってくれたので、都会進出です。
電車の中で、どの参考書を持っていこうか、これから考えます。あまり思い(青チャとか)ものは、荷物になりますので・・・
では、よい週末を。
再受験生への差別は確実にありますからね。そういうところは避けるに越したことはないです。
再受験生は在学中の成績が悪いから、というのが避けられる理由ですが、私は信憑性がないことだと思います。ただし、再受験生がある程度いる大学でないと有益な勉強仲間を作りにくいのでそのような理由から成績が悪いのかもしれません。
小論文はまだ先でよいですが、お手本を真似するというテクニックで十分対応できます。所詮は大学受験の小論文ですから。ネイチャーに載せるわけではないので。
梅雨の時期はなにかと気力が下がるのでいつもより自分へのご褒美を多めにして乗り切ってくださいねー。
今はまだ、調子がよいので、せっかくなのでひさびさの都会で、リフレッシュできましたよ~
新幹線だったので、あえて新横周辺にしてもらい、その辺をぶらぶらしてきました。
その親友には、まだ受験のことは話していません(話せません)が、彼女もいろいろ努力家なので、「勉強」の話はもりあがり。ルリちゃん、また東京もどってきてね!といわれてしまいましたwww
まぁ、どちらにしても、梅雨前にリフレッシュできてよかったですよ!
ファミマの進化バージョンがあってびっくりしましたwww そのうち写真貼ります。
3時頃新幹線でかえったのに、地元に着くまでねてしまい、勉強できなかった(涙)
こんにちは、いつも楽しく拝見いたしております。
医学部再受験の面接対策に、このページからリンクされています「面接虎の巻.xls」をダウンロードしようとしたところ、「アイテムが存在しない可能性があります。または、使用できなくなっています。」と表示されてダウンロード出来ませんでした。
ぜひ参考にしたいと思いますので、可能でしたら再アップしていただけませんでしょうか? よろしくお願い致します。
こんばんは。
エクセルファイルなんですがなくなってしまいました。内容的には代ゼミの面接対策ノートから質問を引っ張り出してきて自分なりの回答を書いたものだしたので、作成日数一日でした。
ネタ本を紹介していただき、どうもありがとうございました! その本を使って面接対策を進めたいと思います。
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