のりP事件に思うこと。

のりPが覚せい剤を使ってたとは。びっくり。
写真は自分の肉球を舐めるさわら。何か薬物を使用してそうな顔付きです。グレーゾーンなんてもんじゃなくて、真っ黒です。
人間も自分の手のひらを舐めているだけでこれくらいハイになれるんならいいんですが、生憎そうは行かない。お酒とかコーヒーとかで「そこそこ」のハイを求めればいいものの、より強い刺激を求めてのりPは転落していった訳で。
で、残念なことに覚せい剤で捕まった人の約9割が再犯者として再び刑事訴訟手続きに乗る。再犯率が高いのは覚せい剤に手を出した人の意志が弱いわけではなく、覚せい剤に対する明確な治療法がないからだ。覚せい剤は依存性が強く、明確な治療法がないため結局再び使用してしまう人が多いという訳だ。これを「意志が弱いから再び手を出す」と済ます人がいるけど、そんなこといったら戦後の日本はどうなる?戦後の日本では覚せい剤はヒロポンとして合法的に販売されていたことは常識であると思うけど、それを使用して日本の戦後復興を支えた人々は皆一様に意志が弱かったのだろうか?答えは否に決まっている。

この「意志が弱いからだ」という訳のわからない根性論は結構根強くて、「買い物依存」「ギャンブル依存」「アルコール依存」などの、精神科で扱うべき病にも使われる。なんなんだろ、日本って。じゃあどうやって治療するのだろう。意志を鍛え直すのか?処方箋に「滝に打たれること:三日間」とか書いてあったらドリフの世界だぞ。
では具体的にどのような治療が行われているかというと、グループセラピーなのだ。民間の薬物依存者の自助グループとしてはダルクが有名なのであるが、そこではミーティングが重視されている。このミーティングとは、基本的に“言いっぱなし”の“聴きっぱなし”のスタイルで行い、非難や批判をされることなく、お互いの経験を分かち合う場なのだそうだ。つまり同じ悩みを抱える人たちで集まり、言いたいことを言って、他の人の話を聞くことで強烈な精神依存が無くなっていくのだ。僕はここに人間の奥深さを感じる。
そしてそこで扱われている12のステップというのが、また実に哲学的だ。どんなきれいな祈りの言葉もこれにはかなわないと思う。
のりPの件は残念だけど、自助グループに通ったりして治療に励んで欲しいと思う。また再び使用するかもしれないけど、それでも諦めないで欲しい。薬物依存を乗り越えて、深みのある演技をするようになった俳優・女優なんてハリウッドにはたくさんいる。のりPにはそのような道を歩んで欲しいと思う。
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ヒロポンの広告初めて見ました。
コンナ感じで売られていたとは。。。。
ほんま、びっくりです。
これで、日本再復活!
アカンアカン!
結構、脳天気に売られてたんですねー。
猛烈に活動出来るという点がどうやら日本人の国民性に合ってるみたいで、中毒者が多いらしいです。
因みに以下のサイトにまた別のバージョンが置いてあります。
http://www.warbirds.jp/heiki/42000.htm
疲労がポンッと取れる薬なんてないっちゅーのに・・・
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