解剖実習の幕開け。

エッ(゚Д゚≡゚Д゚)マジ?
そう、本気です。

毎日本当にバタバタしていて、要領の悪い僕は毎晩のように深夜までコーヒー片手にあたふたあたふた勉強していた。あまりにも大量にコーヒーを消費するので、コーヒーメーカーを購入したくらいです。

「ちゃんと国試まで辿りつけるのだろうか・・・」という漠然たる不安に囚われることもありますが、コツコツとマイペースで行く予定。

はい、御免なさい。
![3[1]](http://blog-imgs-42.fc2.com/j/i/g/jigendaisukefk/20101124211620ebas.jpg)
毎日フラフラで、判断力が低下中。この間なんてハリーポッターを借りたと思ったら間違えてた。

本当に崖っぷちの状態。

絶体絶命とはまさに今。

と言いつつも毎日気合で乗り切ってますが。

さて、ようやく一息いれられると思ったら解剖実習が始まった。久々に旧友に会ったりすると必ず聞かれるのが「もう解剖した?」である。やっぱ医学生といえば解剖なんでしょう。人体構造をよく知るためにはやはり実際に解剖する必要があるのだ。
解剖実習は大体4人グループで一人の割合で解剖を進めていくのだけど、初日はガイダンスということで処置室からご献体を運び出して解剖道具を揃えて終わりだった。ご献体は白い布で包まれた上でホルマリンが揮発しないように透明のチャック付きカバーで覆われていた。そのせいか、あまり質感とか現実味を帯びてなくて初日はそんなに精神的に辛くは無かったのだけど、実習二回目の今日は結構しんどかった。今日はご献体をうつ伏せにして、背中に切開する目安のラインをひいた上で、メスと(通称11と22。品番みたい)ピンセットで(通称イカ頭と有鈎)上皮をとって皮下組織を観察していくという実習だった。まずうつ伏せにする際に、ご献体の上腕部などを掴んで丁寧に動かしていく。その時に初めてご献体に触れたわけなのだが、その感触が生きている人のそれと同じだった(考えて見れば当たり前なのだが、僕はもっとカチコチなのかと思っていた)。それまでは、勉学のためだと割りきって実習していこうと失礼ながらに心を押し殺していたのだけど、上腕部を掴んだ瞬間にあっさりとそれは無理だと悟った。そういえばもうだいぶ前に帰天したおじいちゃんおばあちゃんの肌の色合いもこんな感じだったなと思い出してしまってからは、ご献体をモノとして突き放して扱うことができず、さりとて過度に感情移入して実習を滞らすわけにはいかず。まるで正弦曲線のように心を揺れ動かしていた。まぁみんなそんな風に複雑な心境だったと思う。
やってみて初めてわかったことは
1:皮下脂肪は黄色くてすごくぬるぬるしている
2:筋肉はシーチキンに似ている
3:ご献体はホルマリンでびしゃびしゃになっている
4:皮膚は引っ張りにつよい
5:ホルマリンに浸っているご献体は絵の具の匂いがする
6:映画によくいるような、卒倒してしまう医学生はいない
7:大江健三郎の死者の奢りに出てくるような設備(ホルマリンのプール)はない。当たり前だね。
8:食欲は失わない。焼肉とかも平気でいける。というか「しっかり食べて、しっかり実習しよう」という気になるのか、むしろ食欲は増す
であった。有意義、というのが今日の感想である。不思議なもので、入学前までは精神医療以外の領域には興味がなかったのだけど、ヒーヒー言いながら人体構造のテスト勉強していくうちに人体構造がどうなっているのかなどに興味を持つようになってきた。不思議なものである。多分ストックホルム症候群なんでしょうな。勉強せざるを得ない状況下に長くいると、勉強に恋愛感情を持ってしまうという。相変わらず成績は低空飛行のままだけど。
ちなみにウルトラマンの人体構造はこうなっているらしい。

解剖する機会のある方はまた詳しく教えてください。でもまぁ、僕が外科医になることは無いです。だって緊張するとすごく手が震えるんだもん。

今日は気が張っていたせいか疲れました。

ここまでじゃないけど、これくらいかな

なので日が変わる前までには勉強を切り上げて眠ろうと思うのだけど、最近気がついた暗記する際のコツについて書いておこうと思います。ちょっと受験勉強で行き詰まっている人に、何らかのヒントになれば幸いです。
1:やはり暗記は語呂合わせ
色んな人の考えがあると思うのだけど、単純暗記をするならば語呂合わせがいいと思う。暗記なんて大学受験までだろうと思っていたけどさにあらず。医学部の方がいっぱい語呂合わせがあるはずだ。例えば脳神経。これも「嗅いで見る。動くと滑って三回転。顔をうって舌を噛む。ご冥福さまでした。」というゴロ合わせがある。語呂合わせ集が一つの本になっている位だ。しかも高い。
なんでもかんでもゴロで覚える必要はない。かえって覚えにくくなるからだ。

こんなん覚えにくいですよね?何やねん、エイリアンって・・・よく暗記より理解が大事と言う人もいるのだけど、受験勉強に関しては暗記のほうが労力少ないのではないかなと思う。暗記して忘れる。また暗記して忘れる・・・という作業を繰り返せば次第と理解を深めていくのではないだろうか。
2:違う方法も試してみる
暗記には「書く」「音読」「黙読」という三つの方法がある。人によってどれが効率よいのかは異なると思うのだけど、「私は~しないと覚えられない」という先入観を捨てて違う方法も試してみてはどうか。というのも僕は最近までは書いて覚える派だったのだけど、それをやめて速読を数十回という方法に変えてみたら少し労力が減った。というわけで別の角度からもアプローチしてみるといいかもしれません。
3:インプットしたらアウトプットもしてみる
「よし、覚えた!」と思ったら紙に書きだしてみましょう。こうすることで定着率が高まります。口頭で説明してみる、などのアウトプットでも可。そういえば解剖実習も口頭試問があるんだっけ・・・はやく勉強に戻らなければ。
本番に備えてアウトプットしておけば試験会場でボコボコにされることもありません。

4:グリコーゲンは大事
これは経験則なんだけど、炭水化物の量というのは重要。減らしすぎるとやる気がデなくなるし、かと言って増やしすぎてもだるくなる。単なる経験則なんでまた次回までにちゃんと調べておきます。
それではまた数週間後に。

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いよいよ始まったんですね。
前任の准教授だった先生によくしてもらってて、車椅子でも解剖出来る台を探して、
見つけて、準備出来る様にしたから頑張って入る様にって言われていたのを思い出しました。
その先生は、1期生で向上心の高い先生で、教授になる為に札幌に行かれました。
ご主人は、岡山だったか愛媛だったか、中国・四国地方の大学の法医学の先生で、
お子さんが1人いるんですけど、両親が医者で、ハードさを見てるから、
医者だけは嫌だと、フラれたからと、期待をかけてもらっていました。
日記を読ませて頂き、奮起する気持ちが呼び起こされた気がします。
苦手克服に向け、頑張ります。
こんばんはー
琵琶湖医科大においては二年の後期というのは解剖も含めて一種の通過儀礼のような気がします。とことん集中的に詰め込んで医学生としての土台を作るというか。留年率もさることながら、こんなに過密スケジュールな医学部はそうないんだそうです。まぁjoeさんならついていけると思いますが。
最近は授業にもCBTの問題が出てきて、本格的になってきました。でも入学試験よりかはやりがいがあって意欲が湧きます。今のところ、最大の難関は入学試験だったような気がしますね。入ってしまえば後は体調や理解度に合わせて医学勉強をしていけばいいんですし、なんとかなりますよ。
あともう少しでセンターですが、一回一回を大切にしてセンター過去問を解いていってくださいね!
うちの学年では、解剖実習初日にひとり、男子学生で倒れた奴がいるよ。女子とかでも、言葉や態度には出さずとも、けっこうテンパってた子は、意外にいると思う。
解剖初日に緊張するのは、当然なんだよね。
これから問題になってくるのは、むしろ、緊張感をいかに維持していくか、のほうなんだ。
俺、解剖二週間目にはもうグダグダで、予習も復習もろくにしなくなってた^^ご遺体に申し訳ない。
しかし、どうでもいいことなんだけど、
マジと名付けられた子、多分グレると思う^^
こんばんはー。
みんな平気を装っているのだろうけど、結構精神的にしんどいと思いますね。やっぱり倒れる人はいるんですね・・・映画だけの演出かと思ってしまうとこでした。
納棺が2月の頭なので結構長いですもんね。コツコツやって行きます。
マジくんが年頃になる頃にはもう本気という単語が死語になっているような気が。読み方も分からなくなってて、ポンキーくんとか呼ばれちゃいそうですよね。
こんばんは
更新を首を長くして待っていたのでキリンのようになるかと思いました(笑)
もうだめだ と何度も思いかけている日々だったのですが、母校で嬉しい話題があったので
そのおかげでなんとかなっています。
よくホルマリンの臭いが焼酎に似ているから解剖以来飲めなくなったというのも聞いたことがあります。
最近、知ったのですがNHK教育の所さんが司会のテストの花道という番組もなかなかあなどれないと思いました。
勉強本・学習本を番組したような内容です。
そういえば近いうちに中山駅周辺にラーメン二郎が出店するそうですよ。
こんばんはー
道を切り開いていくのは大変ですよね。どうしても不安になってしまいますし。
受かった後でも不安は残ってます。また体調が悪化しないかとか。。。
焼酎ですか?明日また確認してみますね。それよりもホルマリンって結構喉に来ます。活性炭入りマスクに切り替えて挑もうと思ってます。
海外では人体解剖マニュアルがいいとの評判ですが、国内にもいいのがあるんですね。手に入りそうなら見てみますね。
中山に出来るんですか!バッティングセンター→二郎→銭湯という流れが満喫できそうですね。
初めて投稿します。
私は前期に解剖を終えました。毎日実習とその予習とバイトに追われ、疲れきりました。その結果、来年再試験となり、努力が水泡と化してしまいました。
予習は実習よりも期末試験に焦点を当てた勉強をしたほうがいいようです。実習を有意義にしたいのなら別ですが・・・。
それとバイトは控えましょう。
こんばんはー
解剖が入ると、なんというか精神的にも疲れることがよく分かりました。頭もガンガンするし・・・家に帰って他教科を勉強する気力もなかなか沸きません。まだ最初の方だというのに(笑)
あたふた実習をこなしてく内に期末試験が来てしまいそうですね。実習のみで燃え尽きてしまわないようにうまくコントロールしていきたいと思います。いいアドバイスをありがとうございます。
変な質問ですが、次元さんは完璧に歯並びはいいですか?
> 変な質問ですが、次元さんは完璧に歯並びはいいですか?
こんばんは
過去に乱杭歯を矯正しましたが、完璧な歯並びではないですよ。
このサイトに毎回きて思ったのですが、前の記事を見るのに時間がかかってしまいます。
記事検索とか並び替えとか出来ないですかね?
すみませんですた
アーカイブズ有りましたねf^_^;
こんにちはー
一応ジャンルわけはしてますが2つだけですし、あんまり意味ないかもしれません。
出先ですが右側にブログ内検索をつけてみました。活用してみてくださいねー!
> すみませんですた
>
> アーカイブズ有りましたねf^_^;
お久しぶりです。
大変そうですが、効率良さそうですね。さすが琵琶湖です!
1月からの試験を乗り越えれば、(骨は終えましたが、)来年の春から解剖実習です。
こっちは肉眼解剖と組織が、大きい科目です。
それから指定図書が分担解剖学なのでけっこう大変な感じです。
組織は自習なので、人それぞれです。先輩の写す人もいたりします。
ところで、解剖の座学はいつからいつまでにやりましたか?
お久しぶりです!
ただいま横浜に帰省中ですが、ラーメン巡りをするために整腸剤を飲み始めたとこです。意外に胃もたれするんですよね。
琵琶湖は10/01から11/24までに運動器・呼吸器・循環器・消化器・人体発生・内分泌・泌尿生殖器をやりました。座学先行ですね。組織と発生は二回生の前期に済ませてますね。座学先行だと実際の解剖の時に分かりやすいらしいですが、僕はフラッグテスト(ご献体の血管などにピンが立ってて、それの名称などを答える試験)でボロボロでした(笑)。過去問使わずにアトラスだけで挑んだのが良くなかったのかな。
解剖の実習書はグラント解剖学ですね。座学で推奨されていたのはネッターのアトラスと解剖学講義とイラスト解剖学ですね。特にイラ解はバイブルといっていいくらいに使ってます。でも授業は教官が各自作成したハンドアウト(テキストみたいなもの)とパワーポイントで行われてました。教科書は各自復習の際に読みなさい程度の扱いでしょうか。
春から解剖ですか。ホルマリンの匂いは髪に染み込むのでニット帽をかぶるとかしといたら結構マシかも知れません。あと解剖用の服に着替えてやるとおもうのですが、化繊のシャカシャカしたジャージ上下がおすすめです。匂いを吸着しにくいみたいです。お互いにいよいよ本格的になってきた感じですね。
こんばんは
帰ってきているんですね いつまで滞在予定ですか
こんばんは
三日の夕方まで滞在予定ですよー。結構暇してます(笑)
すいません、遅くなりました。
2か月でそこまでやってしまうのはすごいですね。
僕たちは10月~1/14までに、それに加えて脈管と末梢神経をやります。
解剖学講義は持っていましたが、イラスト解剖学もいいですね。補助になります。参考になりました。
実習のアドバイスもありがとうございます。無事に進級できたら、服装のことも考えてみます。
PS
今まで出身は京都だと思っていましたw
だから、そっちの方の予備校にいた時があったのですね。納得しました。
ラーメンいいですね。家系は少しコッテリしていますよね。僕も試験後に東京へ行くので、その時に巡ろうかと思います。
けいたさんってどれ位メシ食いますか?
あと鼻炎は治りましたか?
こんばんはー。
僕はごはんは一日二杯くらいで、あとはタンパク質ですねー。計2000-2500kcalくらいに収めてます。
残念ながら鼻炎は治ってません。
> けいたさんってどれ位メシ食いますか?
>
> あと鼻炎は治りましたか?
次元さんは医学部目指してから何年掛かりましたか?
こんばんはー
ちょっと忙しくて変身できずにすみません←間違えた。
> 次元さんは医学部目指してから何年掛かりましたか?
決心したのが25の時で、そこから社会人経験を積んだり、寝込んだり、まともにバリバリ勉強したりして結局5年かかりました。まともにフル勉強できたのは二年くらいです。長いことかかったので、合格を報告した県ら感動のあまり、僕の主治医が泣きました(笑)。その主治医も再受験だったんですよ。しかも確か50歳近くなってからの受験だったようで。
なので年齢とかはあまり関係なくて、ただ単にメンタルヘルスに気をつけて、数年勉強漬けになれる覚悟さえあれば受かるのだと思いますよ。
色々と脱線気味のコメントで御免なさい。何かの参考にしてください。
そうですかやはり医学部再受験は長期戦ですね。
次元さんのブログは凄い励みになります
参考にしてもらってます。
変身ありがとうございました
つたない変身ですみません。
今日で脚の先までの解剖が終わりそうです。いよいよ顔か。。。
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解剖の時期は苦しかったですね。諮問もあったりで。
また面白い写真を集めて記事を書きますんでよろしかったら読みに来てください!
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